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『Ray Of Hope』(レイ・オブ・ホープ)は、山下達郎の通算13作目のオリジナルアルバム。2011年8月10日にワーナーミュージック・ジャパンから発売された。 == 解説 == 前作『SONORITE』〔『SONORITE』 2005年9月14日発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCL-10228【初回限定 紙ジャケット仕様】, WPCL-10229【通常盤】〕から6年ぶりとなるオリジナルアルバム。当初は『WooHoo』のタイトルで12曲入りのアルバムとして2010年9月15日に発売が予定されていた。しかし、制作過程で不満が生じたとして発売1か月前に延期を発表、以後発売日のアナウンスがないままシングルが数枚リリースされた。その後、1年近く経った2011年6月に発売日が正式発表された。 『WooHoo』のタイトル時点では当初、<ANGEL OF THE LIGHT>〔「ずっと一緒さ」 2008年3月12日発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCL-10463〕や<ミューズ>〔「僕らの夏の夢/ミューズ」 2009年8月19日発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCL-10741〕の収録が予定されていたが、最終的には外された。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響を反映して、タイトルも本作の収録曲<希望という名の光>の歌詞の一節から取り“Ray Of Hope”となった。山下は「1年遅れて今の形になって正解だったと思う」〔「R25」 2011 8/4 No.290(リクルート) P21-23〕 とし、「『WooHoo』はただの語呂で意味はないんですけど、リーマン・ショック以降に続く不況や社会の不安みたいなものを笑い飛ばすことをアピールするつもりのタイトルでした。でも『WooHoo』で出ていたら、今の時代の空気には違和感があったかもしれない」〔と答えている。 アルバム収録曲中9曲にタイアップが付いているが、山下は「僕も“山下達郎はタイアップが多い”ってよく言われるけど、テレビとか映像メディアに出ないから、タイアップしか自分のプロモーション手段が無いのね。確かに、タイアップは先方のリクエストがあってそれに沿うことは必要なんだけど、その中に自分の個性というかパッションをどれだけ盛り込めるかという。自分の置かれたポジションでベストなものを作るというのはそういうことでね」〔「Sound & Recording Magazine」2011年9月号(リットーミュージック)P19-31〕という。 また、今作の音を山下自身は“アナログっぽい丸い音になった”とし、「今回は『SONORITE』〔よりも圧倒的にシンガー・ソングライター的アプローチで作ったんですよ。『COZY』〔『COZY』 1998年8月26日発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCV-7450〕は40代半ば、『SONORITE』〔は53歳のときに作ったアルバムで、非常に作家的な作品なんですね。50歳くらいになるとミュージシャンはいろいろモノを考えるようになる……特に歌手は“いつまで声が出るんだろう?”とか不安になるわけ。そうなると、声が出るうちにやりたい曲をやったほうがいいんじゃないかってことで、僕の場合は<忘れないで>〔「忘れないで」 2004年8月4日発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCL-70017〕っていう曲でカンツォーネを始めたり、レゲエをやったりした。で、そういうことをやっていくと一見バラエティに富んだアルバムになるんだけど、しっちゃかめっちゃかにもなる。それを前回すごく反省してね。ここ3年間ライブ・ツアーをやって、お陰さまでちゃんと声は出続けているので、今回は自分のキャラに合わない曲はやめようと。シンガー・ソングライター的に統一されたテイストでやろうと最初から考えていたんです。これから先もこの路線で行ければと。自分に望まれていることが何かということをいつも考えるのだけれど、キャリアを長く続けているといろんな人がいろんなことを言ってくるんですよ。どの時期にファンになったかで嗜好性が変わってくる。職業作家的なアプローチの時代、私小説的な歌の時代…たまたまそれが受けちゃったりすると、もっともっとと言われる…例えば<クリスマス・イブ>〔「クリスマス・イブ」 1983年12月14日発売 MOON ⁄ ALFA MOON 12inch EP:MOON-13001〕とか。でも、これからは心の赴くままに、気楽にやっていければということですね」〔と答えている。 初回限定盤には当初から「廃盤となった8cmシングルに収録されていたライブ・バージョンのアルバム化」として、一般に“Joy 2”と呼ばれている次作ライブ・アルバムへの繋ぎとして付属がアナウンスされていた『Joy 1.5』は大きな変更は無かった。こうした形での発売について山下は、「本来ならばアルバム単体として発売するのが望ましい」としつつも「現代の音楽の商法では、ほぼ確実に初回盤と通常盤との差別化が必要」という要望がレコード会社からあるためと、自身の番組で語っていた。 初回生産分のみ、初回盤付属の『Joy 1.5』のLIVE映像や、初公開の映像鑑賞および、山下本人のトークによる完全招待制のシアターイベント「Joy 1.5〜THE MOVIE」応募用シリアルコード入り。アルバム・カヴァーとブックレットには、実際にレコーディングで使用されているという山下個人の所有楽器がレイアウトされている。ただ、写真にある3MとAMPEXのテープだけは今回使われていないが、デザイナーの要望で加えられた〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Ray Of Hope」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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